手汗がひどいとプライベートも仕事も自信が持てなくなってしまいますよね。
手汗対策のいろはでは、手汗を止めるための様々な方法をまとめています。
制汗クリームや手汗治療などのメジャーな方法はもちろん、自宅でも簡単にできる対策も紹介していますので参考にしてみてください。
手汗を止める方法
手汗を止める方法には
- 手汗を強制的に抑える方法
- 交感神経が汗腺を刺激するのを抑える方法
の2種類の方法があります。
これらの方法は、手汗を止める効果や持続時間、効き目が表れるまでの時間が異なります。
そのため「自分の症状ならどの方法をとるべきか。」また、「手汗をどのように止めたいか」によってどちらを選ぶかを選択する必要があります。
ただ、手汗を止めるには、原則としてあなたの手汗レベル(手汗の症状)に合わせた対策をとることが大切です。
手汗レベルに合った対策をとりましょう
手汗の症状はレベル1~3の段階分かれており、手汗対策は手汗レベルに合わせた方法をとる必要があります。
そんな手汗レベルには
レベル1 | 手が汗ばんで湿っている状態 |
---|---|
レベル2 | 手に水滴が溜まり、ぱっと見で汗がわかる状態 |
レベル3 | 手汗が滴って地面に落ちる状態 |
という3つの症状のレベルが存在します。
レベル1や2の症状なら、制汗クリームなどを使った自宅での対策で手汗の症状を抑えることが期待できます。
しかし、レベル3になると手汗の症状がひどすぎる為、医療機関で治療を受けないと手汗を止めることができません。
レベル3のあなたは迷わず病院に行くようにしましょう。
手汗がレベルが1~2のあなたはこれから紹介する手汗対策を参考にしてみてください。
汗を強制的に抑える方法
汗を強制的に抑える方法には
- 制汗クリーム(制汗剤)や薬を使用する
- 病院で治療を受ける
の2つの方法があり、これらの方法は汗の出る汗腺を強制的にブロックして手汗を止める方法となっています。
強制的に手汗を止める方法は手汗レベル1~2までの症状のあなたに向いている方法です。
手汗レベルが低いなら、制汗クリームなどの簡単な対策で手汗を止めれるケースが多いからです。
レベル1~2の方は
ミョウバン水
だからと言って、レベル3の方がこの対策をとることができないわけではありません。
レベル3の方は病院で治療を受ることで強制的に手汗を出なくすることができます。
また、レベル1~2の方でも簡単な対策が効かなかった場合、塗り薬や手術など、病院での治療を検討してください。
交感神経が汗腺を刺激するのを抑える方法
自律神経の一つである交感神経は、手汗の出る汗腺を刺激して手汗を発汗させます。
そんな交感神経は緊張や不安、焦りや興奮などを感じることで活発に働く自律神経。
手汗のひどいあなたは交感神経が過剰に働いてしまっていることで手汗の症状に悩まされているといえます。
そのため、手汗の原因である交感神経の過剰な働きを抑えることで手汗を止めることが期待できるというわけです。
交感神経が汗腺を刺激するのを抑えるには
生活習慣の見直し
手術による交感神経の遮断
サプリメントの活用や生活習慣の見直しは、あなたの体の内側のバランスを整えることに役立ちます。
体の内側のバランスが整うことで交感神経が過剰に働くことを抑制することが期待できるのです。
しかし、この方法は手汗が止まる実感を得るのにある程度の時間が必要です。
そのため、すぐに手汗を止めることが期待できる手汗クリームやミョウバン水などと併用するのがおすすめです。
手術による交感神経を遮断する方法は手術を受けてすぐに手汗がピタリと止まります。
ですが、代償性発汗というリスクを伴うので、交感神経の遮断を行う前には病院の先生としっかりと相談してから行うようにしましょう。
参考:代償性発汗の参考資料
軽いレベルならちょっとした工夫でケアできることも
レベル1の手汗なら手汗クリームや病院での治療、サプリメントの使用が必要ない場合もあります。
そんなレベル1のあなたに試してもらいたいのが
汗止め帯
生活習慣の見直し
手汗が出てほしくないタイミングで手汗を抑えるツボを押せばある程度の手汗を抑制することが期待できます。
また、汗止め帯を使用した半側性発汗を利用することで手から汗が出ることを予防することも期待できます。
これらの一時しのぎの対策を行いつつ生活習慣の見直しをして手汗が出にくい体を作っていけば、レベル1のあなたは余計なものを購入したり病院で治療を受ける必要がなくなる場合もあります。
今すぐ強力に手汗を止めたいというあなたには手汗クリームの使用をおすすめしますが、ちょっと気になる程度でしたらまずは自分でできる簡単な対策から行ってみてください。
おすすめの手汗対策はコレ!
「手汗対策のいろは」でおすすめする手汗対策は
- 手汗クリーム・塩化アルミニウムの使用
- 手術による治療
の2つ。
ページ下部でその他の手汗対策も紹介していますが、まずはおすすめのこの2つの手汗対策を見ていきましょう。
今すぐ止めるなら手汗クリームがおすすめ
手汗を今すぐ止めたいあなたは手汗クリームの使用がおすすめです。
手汗クリームは通常の制汗クリームと異なり、手汗専用の制汗剤です。
汗腺に蓋を作って手汗をブロックし、手がべたべたしたり汗が滴ったりするのを防いでくれます。
交感神経の昂りに関係なく手汗を防いでくれるので、どんな場面でも手汗を止めてくれる重宝するアイテムです。
手汗の予防として使用するものなので、緊張するデートの前やプレゼンの前、テストの前などに使用することで手汗による焦りや不安を減らすことも期待できますよ。
病院で塩化アルミニウムを処方してもらうより手間なく手に入れられるのもうれしいポイントです。
治療の手間を惜しまないなら手術がおすすめ
病院に行く時間を確保したり、手術を受けたりといった時間や手間を惜しまないなら、病院で手術を受ける方法がおすすめです。
手術には様々な方法があり、手術方法に違いによって手汗を止めていられる期間も異なります。
病院で可能な手術には
- ボトックス注射
- 交感神経の遮断
- イオントフォレーシス
参考:http://www.mcube.jp/operative/explanation/sweating_02.html
各治療の汗を止める期間の目安
治療内容 | 効果期間 |
---|---|
ボトックス注射 | 約6か月 |
イオントフォレーシス | 1週間~2週間 |
交感神経の遮断 | 一生 |
手術費用は病院によって異なりますが、保険適応で10万円程度です。
手汗は局所多汗症(手汗の場合手掌多汗症)と言い、体の一部分(手掌多汗症の場合主に手)から汗が大量に出る症状のことです。
現在の医学では手汗を完治させる方法は見つかっていません。
そのため、病院で受けれる治療は汗腺から汗が出るのを防ぐ治療か交感神経を遮断する手術しか方法がありません。
その他手汗を止める方法
手汗は「精神性発汗」と呼ばれる緊張やストレスを感じことが主な原因で起きる症状です。
その為、デート・会議・プレゼン・面接といった緊張する場面では普段より手汗が出るケースばかりです。
ほとんどの場合、手汗は自律神経を整えることで止めることが期待できますが、自律神経を整える方法ではすぐに手汗を止めることはできません。
そのため、ここからは自律神経を整える方法も含め
- ツボ押し
- ドラッグストアの制汗剤
- 汗止め帯(半側性発汗)
- 生活習慣の見直し
の5つの対策について紹介をしていきます。
ツボ押し
私達の体には、発汗量を制御したり、気分を静めたりする効果が期待できるツボがあります。
特に手汗には
- 合谷(ごうこく)
- 労宮(ろうきゅう)
- 後谿(こうけい)
- 陰郄(いんげき)
といったツボが効果的です。
ですが、ツボ押しの効果は持続時間は発現時間があいまいなところがあるので、手汗レベル1でも効果を実感することができない可能性もあります。
手汗に効果的なツボについてはこちらのページで詳しく紹介していますので参考にしてください。
ドラッグストアの制汗剤
ドラッグストアなどの市販で購入できる制汗剤やミョウバン水なども手汗対策として有効な手段です。
ですが、スプレータイプの制汗剤は汗腺を刺激して発汗を促してしまう可能性があります。
制汗剤を購入する場合には塗るタイプかミストタイプの制汗剤を購入するようにしてください。
また、汗治療に用いられる塩化アルミニウムを配合した汗を抑制する薬が薬局でも購入できます。
塩化アルミニウム配合の薬の名前は「オドレミン」といいます。
以下オドレミンとミョウバン水の簡単な紹介を載せておきます。
オドレミン
オドレミンは汗の抑制に以前からよく用いられる市販薬です。
主に手汗レベル1の方に効果があると人気の製薬会社が販売している制汗剤です。
手汗だけでなく、脇汗等他の部位にも使用できる制汗剤なので、ワキガの人も利用したりする制汗力の高い制汗剤となっています。
ミョウバン水
市販されている焼きミョウバンを水で希釈して手に吹きかける方法です。
ミョウバンにはたんぱく質を固めてしまい、汗腺から汗が出るのを防ぐ効果が期待できます。
ですが、ミョウバン水の制汗効果は市販の制汗剤やオドレミンなどと比べると圧倒的に劣るというデメリットがあります。
焼きミョウバンは薬局や百均で手軽に購入できるので、一度試してみるのもありかもしれません。
ただ、最初から濃い濃度のミョウバン水を使用すると手がかぶれてしまう可能性もあるので要注意です。
ミョウバン水の効果や作り方は「手汗にミョウバン水は効かない!?ミョウバン水の効果と作り方」で紹介していますので、参考にしてください。
汗止め帯(半側発汗)
半側発汗とは、京都の舞妓さんが使う汗をかかない方法です。
体を圧迫した場合に、圧迫された側の発汗が抑制され、反対側の部分から多く汗が出るようになります。
手汗を止める場合にはワキの下から指3分の位置くらいのところを紐や帯で少しきつめに巻くことで発汗を抑えることが期待できます。
紐や帯がない場合には、両脇を腕組しながらきつく抑えていると少しの間半側発汗の作用が発現することが期待できます。
参考:皮膚圧迫と発汗反応
生活習慣の見直し
生活習慣の見直しは、乱れた生活習慣を整えることで自律神経の働きを正常にし、手汗の症状が出ないようにしましょうというもの。
そんな生活習慣の見直しには主に
- 食生活の見直し
- 睡眠の質の改善
- リラックス時間を作る
の3つの方法があります。
食生活の見直し
交感神経へ刺激を与える食生活や、ホルモンバランスが乱れる食生活は手汗の原因になることがあります。
カフェインや刺激物(トウガラシ等)、動物性たんぱく質や脂質、そして濃い味の食事などは交感神経を刺激する食べ物です。
まずはこのような食材を食べる量を少し減らすよう意識してみてください。
完全になくしてしまうとストレスを感じてさらに手汗を増やすことつながるのでゼロにする必要はありません。
少し意識してちょっとだけ量を減らしてみてください。
また、女性のあなたはホルモンバランスや自律神経を整えるために植物性エストロゲンを摂るよう意識してください。
大豆食品(豆腐や豆乳など)や、ザクロ・亜麻の種子などの食材を摂ることでホルモンバランスを整える働きや、自律神経を整える働きが期待できます。
睡眠の質の改善
良質な睡眠はストレスの緩和と自律神経を整える効果が期待できます。
手汗はストレスや自律神経の乱れが大きくかかわる症状なので、良質な睡眠がとれていないと症状が悪化してしまいます。
- 就寝1時間前からスマホやテレビなどの液晶を見ない。
- 就寝1時間前から部屋の明るさを1段階下げる。
- 就寝3時間前からものを食べない。
など、副交感神経がちゃんと働ける環境を整えてあげることで良質な睡眠をとることができます。
また、少ない睡眠時間だと自律神経は整いません。
睡眠時間もしっかりと確保するようにしましょう。
リラックスをする時間を作る
いつもシャワーで済ませているあなたは湯船につかる習慣をつけてください。
ぬるめのお湯にゆっくり30分程度つかることで副交感神経の働きを活発にし、交感神経の働きを抑える効果があります。
また、睡眠前の準備を行うことでリラックスした状態を作ることも可能です。
ホットミルクなどの温かい飲み物を飲むことでもリラックス状態を作ることができますので、試してみるのもいいかもしれません。
リラックスすることができるということはストレスの緩和や自律神経の整えができるということ。
精神性発汗が原因の手汗を抑えることが期待できます。
手汗対策の3つのポイント
ここまで手汗を止める対策について紹介してきましたが、手汗対策を行うにあたり覚えておいてほしいポイントは3つ。
- 手汗クリームで意外と止まる
- 体の内側から手汗にアプローチできる
- 最悪病院に行けば止めれる
これだけ見たらすごく簡単に対策できると思いませんか?
手汗クリームは即効性があり、手汗を半日~1日程度も止めれる優れものです。
薬局に売っている制汗剤ではなかなか止めることはできませんが、通販で販売されている手汗専用の制汗剤である「テサラン」や「フレナーラ」といったクリームなら協力に手汗を止めることが期待できます。
また、生活習慣の見直しやサプリメントを活用すれば自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れにアプローチして、手汗の出にくい体質を作ることが期待できます。
生活習慣の見直しやサプリは徐々体の中を整えることが期待されるものなので、即効性がないのがデメリットとして挙げられます。
ですが、使い続けることで体質的に手汗の出ない体を作ることが期待できます。
代表的なサプリは「アセッパー」や「アセカラット」といったものがあります。
最終手段として残っているのが病院への受診。
汗を気にしすぎると、かえってストレスを抱えて、そのストレスがさらに手汗を出す原因となることがあります。
いろいろと手汗を止める対策をとってみて、それでもだめなら病院で治療することができると心に余裕を持ちましょう。
また、治療はしなくても、自分の手汗がどのレベルにいるのかを病院で検査することもできます。
特に美容師さんやネイリストさん、マッサージ師などの手を使う仕事をしているあなたは病院で治せるという安心感を持つことができますし、最終的に治療も視野に入れる安心感が生まれます。
病院で治せる。と思う心の余裕が手汗を止めるのに役立ちます。
何をやっても手汗が止まらないということは絶対にありえません。
まずは心に余裕をもって一つずつ対策を試してみましょう。
手汗がひどいあなたは、手以外の部位にも急な発汗異常がないかを確認してください。
手以外の体の部位にも急に汗をかくようになったのであれば、「バセドウ病」「更年期障害」「自律神経失調症」「褐色細胞腫」などの病気にかかっている可能性があります。
手にのみ汗が集中している場合にはこれらの病気の可能性は高いとは言えませんが、心配でしたら一度病院に受診するようにしてください。